６月の表紙
あて松 青森県 十和田市 切田 中屋敷 |
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地上1.1m周4.73m（地上1.3mまでの閒で最も細くなった部分で計測）、樹髙19m、枝張り25m、十和田市保存樹木
所在地に関する情報が乏しく、たどり着けるか不安があったので訪問が先延ばしになっていた樹である。中屋敷の集落に着くと、もう一本の松巨木である「内松」はすぐに見つかった。「あて松」は樹林の中にあるはずなので、さあどうしたものか？と思いつつ、地元の人に訪ねると、「すぐそこに見えているのがそうだ。」という。確かに中屋敷の集落の南東側の尾根に丸っこい樹形が見えるが、特別な樹には見えない。熊に気をつけるように言われたので、わざと騒がしく歩きながら目標を目指した。程なく谷にさしかかったが、幸い流量はたいしたことが無かったので、簡単に渡ることが出来た。それから急な斜面を登り切ると、そこにあて松はあった。巨大なシルエットであった。
すごい・・小山のような樹形であり、すべての方向に多数の枝を張り出している。地上５ｍ位までに幹は大きく３幹に分かれ、それぞれの幹はさらに分幹して、荒い箒状というか、歯の多いフォーク状の形状で聳えている。地上近くの枝は、被圧されて枯れ上がっているが、樹体への影響は少なそうである。これだけの大松なのに幹の傷は見当たらない。まだ若い樹なのであろうが、勢いと見事な樹容によって、若さ故の趣の少なさを補って余りある名木といえる。実は、「あて松」のところまでは車道が通じており、帰りはその道をたどって見ると、「内松」の横に通じていた。何の事はない。無理矢理山中を抜ける必要は無かったのであっった。２０１２
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