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潮止め松　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　愛知県　常滑市　新舞子　妙音院

幹周２．１６ｍ、樹髙５ｍ、枝張り２１ｍ、推定樹齢３５０年

　名鉄新舞子駅の北方数百m行った旧国道沿いに目立たずに存在していた。相当の名木であるにもかかわらず、殆ど知られていないのはどうしたことか。市の保護樹木かどうかも判らない。少なくともそれを示す標柱等は見当たらなかった。妙音院は、国道からは目立たず、この松も背が低いこともあって、気をつけていなければ気づかずに通り過ぎてしまうだろう。本堂南側の中庭の東半分を占領する形で枝葉を広げていて、樹形にはまとまりがあって大きな乱れは見当たらない。伊勢湾台風でも被害が無かったと言うとおり、近年の災害傷は見当たらず、良好な保存状態に思えた。なだらかな傘状の樹形は見事で、中央の枝葉の密集した部分で１５ｍ程あり、伸びた枝（根元からの長さ１２ｍ）を入れると２１ｍの枝張りがある。

　幹はそれ程太くなく、巨木とは言えない。地上１．３ｍ付近で、瘤を外して計ると幹周２．１６ｍであった。幹は南方に傾きながら伸び、地上２ｍ程で一端立ち止まり、折り返し、また曲がりくねりながら上部へ伸びつつ、四方に枝を配している。この部分は輪になったようにも見え、古木の雰囲気を醸し出していて、この木の見所の一つであろう。国道側には倉庫の様な建物があって、枝張りは制限されているため、樹冠はやや西側に偏している。伝承樹齢の500年はどうかとは思うが、300年以上は経ってると思われる掘り出し物の名松である。かっては、これより古く、何倍もの大きさの老松が至る所に存在していたことから、特に注目されることもなく、現在まで存在し続けてきたのであろう。２０１３

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