２月の表紙
唐傘松 秋田県 鹿角市 八幡平字湯瀬堰根口48 |
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幹周囲3.4ｍ、樹髙10ｍ、枝張り20ｍ、推定樹齢300年、市指定天然記念物
国道282号線を湯瀬から西へ800m程のところ、ほぼ円形で傘を広げたような樹形から「唐傘松」と呼ばれている。その景観は湯瀬名勝の一つにもなっている。
とのことで、比較的有名な松の様であるが、それ程大きくはないし、自分の好みである大木タイプの樹では無いので余り期待していなかった。まあ、通り道だから寄ってみるか。程度の感覚であったのだが、なるほど、地元では名木とされているだけあって、なかなかの美松であった。
まんじゅう型の樹冠がアカマツらしい風情があり、急斜面の途中に立っているので、樹髙が低くても目立ち、比較的迫力もある。枝の屈曲蛇行しながら伸び上がる造形は何とも面妖な感じであり、美しくもあり怪しげでもある。根本に小さな開口部があり、部分的に腐朽が進行している模様であるが、まん丸の樹形は見事である。国道の拡幅工事の影響で、根本下は石積みが施工され、多くの根が切断されたであろう事が想像できた。一方、樹勢の衰えは感じられず、健全な枝振りを維持していた。ところが、山側の樹木が育ってきていて横に広がる枝が被圧されて枝先が枯れてきている。この樹の保護のためには斜面上部の樹木伐採は急務である。
また、かなり以前（おそらく戦前であろうから80年位前か？）に撮影されたと思われる写真の絵はがきがあり、今と変わらぬ姿形をしていることから、思ったよりも樹齢は古いのかもしれない。
 
 
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