１１月の表紙
訓谷の黒松 兵庫県 美方郡香美町 香住区訓谷 |
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佐津海岸近くに２本のクロマツ大木が東西に40mほど離れて立っている。JRの車窓からも望む事が出来、双方とも樹勢旺盛にして樹形もすばらしい美松である。西側の株は半球形、東側の株は傘状の樹冠である。特に西側の株は、幹の太さ、四方に均等に広がる枝振りなど類い希なるものである。海岸松林の名残であって、かってはこのような大木が生い茂っていたのだろうが、現在は住宅・舗装道路に周囲を囲まれて、窮屈そうに立っている。樹幹注入跡在り。（以上1993）
やや葉の色が黄色がかっているが２本とも健在であった。測定し直すと幹周りの増加が確認できた。西側の株が、隣接する建物の建て替えで枝の幾つかが伐られていたのが気に掛かる。今回の処置に限定すれば些細なことだが、こういったことの積み重ねが樹を駄目にしてしまう事があるのは、紛れもない事実である。(2002）
このような生育条件の中でよくぞ残ったと関心するものである。昨今の風潮では、邪魔者扱いされて伐採されてしまっても不思議ではないので、保存に向けて地元の理解があると言うことか。枯れたとか伐採されたというニュースは聞かないので、現存している可能性が高い。今や日本に残るクロマツとしては、全国有数の存在である。
東側の株 周囲3.98、樹高21m
西側の株 周囲4.95、樹高21m、枝張り15m |
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