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表紙の写真は、享保11年（1726）の「丹後國天橋立之図」にも「龍燈松」と並んで記載されていた「千貫松」である。樹齢も５００年を越えると推測され、現在の天橋立の松の中で第１の存在と目している。
「天橋立」には８０００本ほどの松が生育し、安芸の宮島、松島と共に「日本三景」に挙げられているが、伝説の「龍燈の松」を初めとした名木の多くは失われ、古木は数えるほどしか残っていないのが現状である。
さらに、１９９８年ごろからマツ材線虫病の被害が拡大し、２００１年には年間で178本もの被害があった。さすがに京都府も放置出来なかったようで、２００１年度から巨額の対策費を計上して、約4300本に樹幹注入を実施するとともに、スプリンクラーによる薬剤散布などの対策を徹底したところ、確実に効果が現れ、２００３年の被害は10本に激減したという。こうして松枯れ対策も成功し、これで一安心と思っていたところ、２００４年の台風２３号により１９３本もの大被害を被るところとなったのは、大変残念な事である。特に天橋立中の第３の存在と目していた「双龍の松」が地上近くより倒壊するなど、質の面でも大変な被害があったという。
在りし日の「双龍の松」の雄姿。
中央の突出した樹冠が「双龍の松」である。
第２の存在と目する「船越の松」。２３号台風による被害の有無は未確認。 |
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