９月の表紙
松の馬場 島根県 出雲市大社町 出雲大社 |
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幹周４．８４ｍ、樹高３４ｍ他
出雲大社の参道には約３８０年前に植えられたと伝えられる立派な松並木が今も健在で、幹周囲３ｍを超える株も１０本程存在している。特に北端東側に残る３本は大きく、最大の株は幹周４．８４ｍ、樹高３４ｍに及んでいる。これら松の馬場の松並木は１９８８年当時（写真上）と比べても、変わらぬ壮観を誇っていた。さすがに、傾き、今にもねじ切れてしまいそうだった株は無くなっていたが、その他の株は殆ど残存していて安心させられた。これらの松は例によって樹幹注入によって何とか守られているのだが、神殿背後の松林には枯れた樹が散見されるし、防除の行き届かない少し離れたマツ林に至っては、ほとんど骸骨林と化し、見るも無惨な状況である。
また、通常であれば「危険」の一言で伐採されてしまうであろう老松も、この出雲大社という特別の環境によって生きながらえていた。実際、空洞化し、傾いた松樹の下を多くの人が歩いて参拝しているのであるが、別段問題は無さそうに見えた。元々樹木に対して１００％の安全はあり得ないのだから、危険の判断基準設定を誤れば、樹木との共存は不可能になってしまう。樹木を守るには周囲の環境ごと守らないと難しいといわれるが、それだけでなく、諸々の理解を得ることが最も難しいともいえる。２００５
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