８月の表紙
カラカサ松 長野県 長谷村 溝口 東山 |
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根本のくびれ周囲４．３０ｍ、樹高１０ｍ、枝張り２３ｍ 村指定天然記念物
鹿嶺高原へ向かう道をしばらく上り、道沿いの案内標識に従い脇道を進むと、程なく四方に枝を張った赤松大樹が見えてくる。資料に記載の幹周５．５ｍというのは、分幹部を計った数字と思われるが、くびれた部分の周囲でも４．３０ｍあり、分かれた幹の周囲も３．７０ｍあるため、地上１．５ｍ程で３大幹に分かれる部分のボリューム感はなかなかのものである。それぞれの幹はさらに分枝して多くの枝を伸ばし、樹型を整えている。最近、周辺の整備をしたようで、隣接するカラマツ支障木等を伐採してあることは非常に良い事である。また、枯れ枝の整理跡と思われる真新しい切り口が多く見られるのだが、切るのなら傷口の処理をきちんとしないといけない。切りっぱなしでは、みすみす腐朽の入り口を造っていることになる。今のところ樹勢は問題なく、目立った傷もないが、油断は禁物である。切り口の年輪から推定して、それ程古い樹では無いと思われるが、カラカサ松の名のとおり見事な枝振りの優美な樹型の名松といえよう。
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