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かってこの一帯は「白帆の松原」と呼ばれた松原が拡がっていたのであるが、堤防、道路等の改修でその多くが切られ、また近年の松枯病による枯死も続き僅かに並木状に点在している。初代のものと思われる株は僅か３本に過ぎないが、その最大の株は幹周囲4.80ｍを誇り、枝振りもまた見事である。また、周囲３ｍ以上の株も１０本以上存在し、川面に写る樹影は心を和ませてくれる。これほどの松並木は全国でも数少なく、質の面では国指定天然記念物の「御油の松並木」をしのぐものである。
萩市内には弘法寺、明倫小学校、菊が浜の松林など、クロマツの大木が多く残っていて、その質、量に関しては全国一で在ると断言できる。これは、城下町「萩」の景観に欠かせない松樹をなんとしても守りたいとの強い意志の元、松枯対策に力を注いできたからに他ならない。関係者の月並みならぬ努力に感謝したい。それでも萩城趾の松の殆どが枯れてしまったのは残念である。
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