１０月の表紙
笠取峠の松並木 長野県 立科町 笠取峠 |
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９月の表紙で紹介した「御油の松並木」（国指定天然記念物）がクロマツの代表的並木だとすると、アカマツの代表的並木はこの「笠取峠の松並木」（県指定天然記念物）だと言えよう。当初訪れた1987年当時には、大木が立ち並ぶ昼なお暗い感じのする密生した松並木で、土砂の流出による根の露出が目立つなどやや荒れてはいたものの、旧街道の趣をよく残していた。
現在は、バイパス工事と公園整備が進み、すっかり明るい感じの松並木になってしまった。周辺が整備されたのは、陽樹である松の木にとっては良いことなのかも知れないが、工事によって伐採された区間もあり、また、旧街道の両側に大木が立ち並ぶ情景は過度の公園化により失われた感がある。それでも周囲3m以上の株も若干数残存しており、若木を含めれば100本以上の並木が残っているのは素晴らしいといえる。長野県の努力もあり、幸いこのあたりには松枯病の被害は見られない。十分に樹勢を付け、大きく育っていってほしいものである。
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