４月の表紙
米田のシダレ赤松 岩手県 軽米町 子軽米24-66 |
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幹周4.64m、樹高19m、枝張り22m、推定樹齢350年、町指定天然記念物
思ったよりもずっと素晴らしい樹であった。巨木としてもなかなかのもので、双幹に分かれて聳える樹幹の迫力は十分なものを持っている。加えて上部からしだれる枝振りは、ドーム状の空間を作りだし、下から見上げるそれは別世界の様である。細かい枝が屈曲を繰り返しながら伸び広がる造形は、年月を経ることによってのみ造られる芸術品であり、少し離れて眺めて見ても、一目でただものではない貫禄が感じられる。2003
 
３年ぶりに訪れたのだが、気のせいか枝振りがやや寂しく感じた。よく見れば、枝の伐採跡が結構目立つし、なにかあったのだろうか。偶然、地元の方のお話を聞くことが出来た。「山田の千本松よりもこの樹の方が古くて立派だよ。」「樹の脇を道として材を出そうとしていたのをやめさせた。」等、この樹を誇りに思い、守っていきたいという熱意が伝わってきた。私も、枝が枯れているのは周りの樹の被圧のせいなので、隣接するカラマツやアカマツ、サクラは除去した方が良いことをお伝えしたが、理解していただけたのだろうか。大事にしたい樹の近くに安易に樹木を植えるのは控えた方が良い。特に、マツの様な陽樹にとっては、樹勢衰退の最たる理由が、日照不足・被圧である。枝が下垂するのが売りのシダレ赤松なら、なおさらであろう。２００６
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