８月の表紙
田麦野の笠松 山形県 天童市 大字 田麦野 |
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幹周3.86ｍ、樹高18ｍ、枝張り25ｍ、推定樹齢300年、市指定天然記念物
学校のすぐ裏手にあるのだか、周囲を雑木に囲まれてしまって全く目立たず、少々判りづらい場所にある。学校の周りを行ったり来たりしているうちに、それらしい林道？を見つけて入って行ったのだが、これが林道どころか軽トラでも難しい工事用道路の名残りの様な代物で、スイッチバックで無ければ進め無い構造であった。マイカーはＦＲなので、未舗装路をバックで登ることは不可能で、スイッチバック部分で前にも後ろにも進めない状態に陥ってしまったのだ。おまけに幅は狭く、片輪は既に路肩からずり落ちかけている。本当に参ったが、年に一度の東北旅行、その初日でリタイヤするわけにはいかない・・・「助けを呼ぶにもここは、ＪＡＦも到達無可能な場所」、廃車覚悟のジャンプでなんとか脱出したものの、たっぷり冷や汗をかいたのだった。同時に、「やはりジムニーにすべきだったか？しかし、ジムニーでスタックしたら、それこそ誰も助けにこれない場所って事になるなあ。」などど思いを巡らしもした。というわけで、車は安全な場所に停めて、徒歩でアプローチする事にしたのだが、何のことはない、すぐそこに「笠松」は在ったのだ。
主幹は１本で斜めに立ち上がり、四方に大枝小枝を出しながら、笠松と言われる樹型を整えている。１の大枝は折れかけていて、地面に接触しそうであったが、それでも枝先には針葉をたっぷりと付けて元気に成育していた。特筆すべきは枝振りの見事な事であり、その枝の多さは全方位を見事に覆っていて、枝先まで健全な状態を保っていた。下から見上げたときの、幾重にも重なる枝先は、生命の息吹を感じさせる造形美であり、うーん！！と思わずうなってしまうほどであった。巨木としては平凡な大きさであるが、赤松の魅力を充分に見せつけてくれる樹であった。名木の資格十分である。
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