７月の表紙
法宣寺の天蓋松 広島県 福山市 鞆の浦 法宣寺 |
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国指定天然記念物の黒松の名木としては全国唯一、近年まで生存していた。
沼隈地方には古来名松が多く存在し、「小松寺の松」「義経弓掛け松」等全国的な名木が点在していたようだ。唯一残った[天蓋松]は鞆の浦の歴史と情景を彩る中心的な存在であり、幹周囲3.3m、枝張30mに及び樹齢630年とも言われた名松であった。
私が訪れた1988年には樹勢旺盛にして、付近の沼名前神社にも松の古木がそびえ、港横の崖上には半身を失った老松が枝を広げており、まさに、風光明媚とはこのことだと思ったものであった。
  この名木もマツノザイセンチュウに犯されたらしくあっけない最後を迎えたようである。国指定の天然記念物でさえこの有様であるので、各地の地方的名松などは対策も行われず、枯れるに任せているのが現状である。なお、根本より10m程の位置の枝の切り口の年輪が250程度であったので、この樹の実樹齢は400年程度であったと推定している。 |
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