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国指定天然記念物
調査中の最大木：幹周4.41ｍ、樹高12ｍ、枝張り26ｍ、推定樹齢300年
奥の細道と景勝地として有名な象潟地域と蚶満寺には、美しい松の緑が残っている。象潟はかって浅い海の中に多くの小さな島々が浮かぶ風光明媚な地形であったが、1804年の象潟地震で海底が隆起して陸地化し、今では水田の中に元々島であった小山が点々と存在するような場所となっている。これらの小山は九十九島と呼ばれ、松が生い茂り、現在でも島だった頃の風景を思い描くことが出来る。
秋田県の海岸松林はことごとく壊滅的な被害を受けているため、海岸線をドライブしていると延々と続く荒涼とした風景にうんざりさせられてしまうのだが、象潟に通りかかったところ、突然！緑豊かな風景が現れて大変驚いたものである。秋田県の海岸松林である程度守られている場所というのは、この「象潟」と「風の松原」くらいであろうか？
それでも数多くの伐根とマツ材線虫病の被害が散見される現状は、対策が不十分なことを物語っている。各種の実験的な対策が試みられているようだが、基本的な対策をおろそかにしておいて目新しいものに飛びついていないか？少々疑問を感じたものである。限られた能力、予算のなかで、対象を絞って重点的に対策を施す方針はやむを得ない事であるが、それならば、守ると決めた場所ぐらいはきちんと守り抜いてほしい。他の地域はことごとく全滅させておきながら、重点地区もぼろぼろでは・・・・
ただ、曲がりなりにもこの美しい情景が保たれていることは評価したい。現在も周囲３ｍ以上の株も何本か残っている。２００３
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