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| 隠岐神社近くの勝田荘に松の円盤を利用したテーブルがあった。これは、１９号台風の被害で神殿にもたれかかってきた松の巨木を伐採したときに譲り受けたものだといる。当時は売る気もなく近所に配っていたそうだが、数年後、金になると気付いたのかトラックでわざわざ買い付けに来たということである。なるほど、現在これほどの松材は極めて入手困難になっているので、銘木としての価値も相当なものであろう。ちなみにこの円盤には年輪が約２８０年刻まれていた。また、１９号台風の被害は相当なものだったようで、杉を中心に殆ど将棋倒しになって境内の林相は一変してしまったという。それでも松の大木は樹林の中に点々と聳えていたのであるが、数年前からの松食い虫の被害はすさまじく、空散の甲斐なく全滅してしまったということである。実際、島前の松の成木は文字通り一本残らず（誇張でも大げさでもなく本当に一本も残っていない）枯れてしまっている。以前の写真と比べても全く別の風景になってしまっている。話には聞いていたが想像以上であり、本当に恐ろしいことだと思った。 |
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